さい帯血バンクさい帯血バンク|神田マタニティクリニック 大阪府吹田市産婦人科 自然分娩、安全な出産がモットーです。江坂駅からアクセス便利です。

さい帯血バンク

公的さい帯血バンクについて
(→さい帯血バンクとは:詳しくは厚労省のHP参照ください)

当院は吹田市で唯一の日本赤十字社近畿さい帯血バンク認定の採取協力機関です。2016年より毎年現地調査と教育訓練を受けることにより、提携産科施設として認定されています。 当院は日本赤十字社近畿さい帯血バンクの認定協力機関17施設の中で2020年度より3年連続でさい帯血採取数及び保存数ともに第1位を継続しておりますことを皆様に感謝申し上げます。

さい帯血とは、お母さんと赤ちゃんを結ぶさい帯(へその緒)と胎盤の中に残った血液のことです。
さい帯血の提供においては、出産後に本来ならそのまま捨てられてしまうさい帯と胎盤から残っている血液を集めるので、赤ちゃんとお母さんに痛みは全くなく、また出産の経過にも影響ありません。 提供者から採取したさい帯血をさい帯血バンクで量、濃度、質をチェックした後に保存し、必要とする患者さんと白血球の型(HLA)が一致すれば移植を行います。移植を必要とする患者さんは主に白血病など血液のがんを患っている方で、従来は骨髄移植をしており、骨髄を提供するためには入院して麻酔して骨の中の骨髄を採取するという大変な苦労を伴いました。しかし、さい帯血は骨髄とほぼ同等の血液の親玉である幹細胞が含まれており、全く痛みなどのご負担なく提供して頂くことが可能です。最近では水泳の池江璃花子選手が移植を受けて見事に復帰されていますのは喜ばしい限りです。

当院は2016年5月より日本赤十字社からの依頼を受けて審査の結果、公的さい帯血バンクの協力認定機関となりました。 公的さい帯血バンクは骨髄バンクや献血事業と同じく日本赤十字社が管轄しています。認定機関になるためには厳しい審査と毎年の立ち入り検査をパスすることが必要になります。さい帯血の提供は献血と同じく全くのボランティアです。民間のさい帯血バンクも一時流行りましたが、保管状態の信頼性の問題や会社の倒産等で現在は廃れてきています。民間のさい帯血バンクは我が子に使えることがメリットとしてあげられていますが、実際の用途としてあげられているものは全て研究段階の話であり実用レベルとして汎用されていません。日本産婦人科医会でも民間ではなく公的バンクを薦めています。( →さい帯血の私的保存に関する警告文)公的バンクは厳しい基準により運営されているため、申し込んで頂いても採取した血液がバンクで保存に至るのは1~2割程度 で、合併症、渡航歴や、採取された血液量、血液濃度、細胞数、凝固状態により8~9割ほどが除外されてしまいます。 現在、近畿さい帯血バンクにおいては、別表の通り17施設が認定施設になっています。吹田市には8つの分娩施設がありますが、公的なさい帯血バンクの協力認定機関は当院だけであり、隣の豊中市では市立豊中病院だけです。それらの施設での採取状況が近畿さい帯血バンクのホームページでも公開されています。 当院はおかげさまで例年、採取数や保存数が近畿圏内17施設中、1、2位を争う好成績を残しており、2020年度より3年連続でさい帯血採取数及び保存数ともに第1位を継続しております。このことは第一にたくさんの妊婦様から厚い善意を頂いていること、つぎに私共医療スタッフが高い技術を発揮して大切なさい帯血を無駄にしないよう応えられていることの賜物であると、感謝及びご報告申し上げる次第です。こうした社会貢献、皆様からの貴重なボランティア、つまり『幸せのおすそ分け』により、大切な命がどこかで助かっていることを共に喜びたいと思っています。